1948年
私の父である先代(綿谷 優)が、丸亀市平山町にて「わたや食堂」を開業。
1965年
戦後の高度成長時代にあわせて近場に工場がたくさん建ち並び、
食堂の経営もだんだんと一般客から、
配達する会社の昼弁当へと変わっていきました。

そして1965年、わたや食堂から屋号を改め、
「丸和給食」として企業中心の給食弁当会社となりました。
1976年
私も経営に参加しました。
1978年
北平山町の店舗が手狭になった為、西平山町に新社屋を新設移転。
同年12月
「丸和給食株式会社」を設立。一日1,000食程のお弁当を製造しておりました。
当時は同様の給食弁当会社が多く、お互いに鎬(しのぎ)を削っていました。
1989年
多度津にある波止浜造船(当時)の工場内の社員食堂の経営を始める。

ここから当社は、丸亀市西平山町での企業向け配達の給食センターと
多度津町波止浜造船内の社員食堂の2本立ての経営となりました。

社員食堂内には、弁当とは別に「うどんコーナー」というものがあります。
製麺会社からうどん玉を仕入れ、
昼休み開始のチャイムと同時に10分間に300玉が売れるところです。

ある時から私は、このうどん玉を自分で作れないかと、
いろいろ研究するようになりました。
やがて社員食堂のうどん玉は、自社で作れるようになりました。

次はうどん店を経営したいという気持ちが沸いてきました。
1997年7月
丸亀市西平山町にて、「麺処 綿谷」オープン。
席数40席。
「じっくりいこう」
来店してもらったお客様に、おいしいものを満足して食べてもらおう。
そしたら今日より明日、明日より明後日と
そして、ゆっくりでも口コミで増えていってくれたら……
そんな思いでした。
1ヵ月もすると
「ここは肉うどんが美味しい」と聞いてきたと
来店してくれるお客様が増えてきました。

社員食堂で牛丼をメニューに入れていたのですが、
その肉が本当に柔らかくておいしいので
玉子を加え、肉うどんを作っていました。

今度は「冷たいぶっかけに、肉をのせて」と
若い男性の方に注文されました。
毎日来店していただいている方で、
私の返事としては
「脂がまわって、美味しくないのでは」
と言いましたが
どうしてもというので、
冷たいぶっかけに、肉をのせました。
帰りに
「メチャクチャ美味しい、これから毎日これにする」
と言いました。

それならメニューに加えてみようと、
「肉ぶっかけ」が誕生しました。
7月にオープンして2ヵ月程たち、
ありがたいことに徐々にお客様が増えていき、行列ができるようになりました。

少し寒くなった頃から、ぶっかけうどんで多少頭を悩ますことが起こりました。
その当時はここ讃岐でも、あまりぶっかけうどんは馴染みがなく、
温ぶっかけを注文したのに「温かくない」というトラブルが続きました。

本来、温ぶっかけは、冷たい麺に温かいダシをかけるだけなので、
「ぬるい」のが正直なところです。

そこで、当店でのネーミングとして、
ぶっかけは、「冷たい麺に冷たいダシ」
温ぶっかけは、「冷たい麺に温かいダシ」
温々ぶっかけは、「あたためた麺に温かいダシ」
と、させて頂くことにしました。


もともと当社は、働く方々の昼食を提供する会社です。
貴重な昼休みでの来店ですので、できるだけ早く、安く、
満足していただくことを目標にしています。
長く待たせることは出来ません。

少しでも作業効率を良くし、少しでも早くお客様にお渡しする。
そした努力を続けていたのですが、別の問題が発生しました。

お客様の数に対して、席が足りなくなったのです。

店内が、まるで“おしくらまんじゅう”の様でした。
お客様が食器返却の際、手を上にあげないと
店内を移動できない様な状態になっていました。


2003年10月
これ以上お客様に迷惑はかけられない、そう思い、現在地の北平山へ店舗を移転。
以前の3倍程の広さになりました。

今度は、席数が120席。席は十分にあるのですが、またも問題が。
うどんを提供するのに時間がかかって席が空いています。

12時を過ぎると30~50人の行列ができ、10分20分と待たせてしまい、
これでは昼休み中のお客様に大変な迷惑をかけてしまいます。
そこで、今のかたちの各分業制に辿り着きました。

スタッフを、それぞれ7つの持ち場に配置します。

①麺をゆがく人 ②玉取りをする人 ③注文を聞く人
④麺を温める人 ⑤具のトッピングをする人
⑥ダシをかけてお客様に渡す人 ⑦レジの人

これで、行列時は注文してレジを終えるまでに
1人あたり10秒という早さになり、多少行列があっても
無理なく並んで頂ける様になりました。

ちなみに昼時(混雑時)以外は、
もっとゆっくりと対応しております。
先程も申しましたが、弊社は
肉ぶっかけをおすすめメニューにした訳ではなかったのですが、
肉関係が増えていきました。

そこに突然の牛肉の輸入停止──2003年12月末でした。

1ヵ月程は食品会社の協力もあり調達できたのですが、
2月頃から牛肉の流通が悪くなりました。

そこで弊社は、肉ぶっかけを牛肉から
安定した品質が仕入できる、良質の豚肉に変更しました。
豚肉ぶっかけで食べてくださる方、
「豚肉はどうも……」と普通にぶっかけを食べてくれる方、
お客様の反応は様々でした。

4月頃から、牛肉の流通も改善され
安定した品質の牛肉を、仕入れることができる様になりました。
牛肉ぶっかけの復活です。

豚肉ぶっかけは止めようと思ったのですが、
お客様の中には豚肉ぶっかけのファンも出来ていて、
牛肉と豚肉、選べる様にしました。
又、「スペシャルぶっかけ」といって、
牛肉と豚肉両方入ったメニューもあります。
そして現在、
平日で  牛肉:45kg 豚肉:15kg
土曜日で 牛肉:60kg 豚肉:30kg
を使用しています。

麺処 綿谷 と 社員食堂、1日約2,000人の昼食のお世話をさせて頂いております。


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